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営繕かるかや怪異譚 (単行本) 小野 不由美 (著) |
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◎亡くなった叔母から受け継いだ町屋。あるとき一人暮らしの私は気がつく。ふだんまったく使わない奥座敷に通じる障子が、何度閉めても――開いている。(「奥庭より」)
◎古色蒼然とした武家屋敷に住む母親は言った。「屋根裏に誰かいるのよ」。最初は息子も嫁も孫娘も見えなかった。しかし……。(「屋根裏に」)
◎袋小路の奥に建つ古屋を祖母から受け継いだ。ある雨の日、鈴の音とともに喪服姿の女性が隣家の玄関先に立っているのを見掛けた。一目で、見てはいけないものだと分かった。(「雨の鈴」)
◎亡くなった祖父の会計事務所を継ぐため、家族で郷里に帰った父。思春期真っ只中の真菜香は、何もかもが嫌だった。あるとき、見知らぬ老人が家の中のそこここにいるのを見掛けるようになった。(「異形のひと」)
ほか全6篇を収録。
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